目標設定手法「SMART」が適用できない場合の目標設定

目標を適切に決める手法とは～SMARTとは～では、目標の設定手法「SMART」を紹介しました。

ところで、SMARTって万能な目標設定手法なのでしょうか？

その他の目標設定手法~SMARTの変形パターン~

そもそもSMARTを提唱したジョージ・T・ドランはSMARTの意味が少し違いました。

ジョージ・T・ドランのSMART

S : (Specific) 具体的

M : (Measurable) 測定可能

A : (Assignable) 割り当てられる

R : (Realistic) 現実的

T : (Time-bounded) 期限のある

このようにSMARTの中身はフレキシブルで、組織や状況に合わせて適度に変えていいわけですね。

ジョージ・T・ドランは、すべての目標が数値化できるわけではないことにも言及しており、SMARTは万能ではないということのがポイントです。

SMARTな基準が合わない場合の目標設定

(1) SMARTの基準をカスタマイズする

一般的な基準には合致しないケースは、以下を参考にカスタマイズするのもOKです。

S : 具体的(Specific) / 戦略的(Strategic)

M : 測定可能(Measurable) / 動機づける(Motivating)

A : 達成可能(Achievable) / 割り当てられる(Attainable) / 行動志向の(Action-oriented) / 野心的な(Ambitious) / 会社のゴールと整合している(Aligned with corporate goals) / 合意されている(Agreed)

R : 関連性のある(Relevant) / 現実的な(Realistiv) / 資源が利用できる(Resourced) / 合理的な(reasonable) / 結果に基づく(result-based) / レビューされた(Reviewed) / 記録された(Recorded)

T : 期限のある(Time-bounded) / 追跡可能な(Trackable) / 時間志向の(Time-oriented) / 時間を意識した(Time-sensitive) / テスト可能な(Testable) / タイムリーな(timely) / 時間と資金の制約がある(time/cost limited) / 時間的枠組み(timeframe)

(2) SMARTの変形　SMARTER

SMARTERとは、SMARTに「ER」の基準を追加した目標設定手法です。

S : (Specific) 具体的

M : (Measurable) 測定可能

A : (Achievable) 達成可能

R : (Relevant) 関連性のある

T : (Time-bounded) 期限のある

E : (Evaluated) 評価された

R : (Reviewed) レビューされた

(3) SMARTの変形　SMARTTA

SMARTTAとは、SMARTに「TA」の基準を追加した目標設定手法です。

S : (Specific) 具体的

M : (Measurable) 測定可能

A : (Achievable) 達成可能

R : (Relevant) 関連性のある

T : (Time-bounded) 期限のある

T : (Trackable) 追跡可能な

A : (Agreed) 合意された

(4) SMARTの変形　SMARRT

SMARRTとは、SMARTに「R」の基準を追加した目標設定手法です。

S : (Specific) 具体的

M : (Measurable) 測定可能

A : (Achievable) 達成可能 

R : (Realistic) 現実的

R : (Relevance) 関連性のある

T : (Time-bounded) 期限のある

 

目標設定手法「SMART」は様々なシーンで活用できる、とても優れた目標設定手法ですが、万能ではありません。

このように変形パターンを使って、ご自身に合った目標設定をしてみてはいかがでしょうか。

 

ちなみに目標設定手法はSMARTだけではありませんので、他にも紹介していく予定です。お楽しみに！

• メンバーがタスクを終えやすい目標設定手法「CPQQRT」（2023年5月公開予定）
• 命運をかけた大胆な目標で組織を動かす「BHAG」（2023年5月公開予定）