ウェブ戦略は不要?─ウェブで成果を10倍にする企業の考え方
これは「WACA Advent Calendar 2024」の18日目の記事です。
https://adventar.org/calendars/10366
- Tomoko
こんにちは、上級ウェブ解析士の井水朋子です。
私は普段クライアントさんのウェブ集客を手伝っています。ウェブサイトもSNSも範疇です。
そんな中、最近すごく思っていることがあります。
- Tomoko
そこで、この記事ではウェブ戦略をやりすぎずに成果を出す手法を紹介します。
戦略に時間をかけすぎることのデメリット
「ウェブ戦略は必要」と言われて久しいですが、計画を練り込むことに注力しすぎると、次のような問題が起こりやすくなります。
スピード→戦略立案に時間がかかり、実行開始が遅くなります。
リソース→立案にリソースをかけるほど、実行にかけるリソースが減ります。
成果→結果的に改善回数が減り結果が出づらくなります。
どんなに完璧な戦略だとしても、「こうやると成果が出るかな」という絵図に過ぎません。
そこで、大まかな方向性だけ決め、戦略立案に時間をかけずに、実行段階にうつすほうが、成果を出しやすくなります。
ここでお勧めしたいのが、あらかじめ戦略を“完璧”に整えるのではなく、おおまかな方向性を示した上で、まずは実践してみるアプローチです。
おおまかな方向性を固め、実行を優先する考え方
まずは大枠の目標設定
「新規顧客獲得」「リピート率向上」など、ざっくりした目標を立て、その成果に向けた仮説を軽く整理します。
実験と検証
コンテンツを改善する、LPを改修する、SNS運用を変えるなど、小さい施策を素早く実行して効果を確かめます。
フィードバックループを短縮
実行と検証を繰り返します。
もしも検証した結果、悪くなっていたものに関しては、戻せばいいんです。
大切な基準は「成果が出たかどうか」です。
ここまで読んでみて、今まで考えてきた「ウェブ戦略」と違和感を感じる方も多いのではないでしょうか。
ウェブ戦略と対でよく使われる言葉が「PDCAサイクル」ですが、PDCAサイクルは昨今のウェブマーケにはそぐわないように感じています。
PDCAからOODAへ
改善手法としてPDCA(Plan-Do-Check-Act)が有名ですね。
しかし、「計画(Plan)」に時間を割きすぎると、スピード感が損なわれてしまうチームも多いのではないでしょうか。
そこで便利な考え方がOODA(Observe-Orient-Decide-Act)ループです。
Observe(観察)
まずは現状を観察します。必要な情報やデータもあると、よりよいです。
↓
Orient(状況判断)
観察した情報を踏まえ、自社が置かれている環境や、顧客のニーズをざっくり整理します。
↓
Decide(意思決定)
大枠で方向性を決め、すぐに次の施策へ反映します。
詳細な計画にこだわらず、決めたら即行動するのがポイントです。
↓
Act(行動)
決めた施策をすぐに実行し、その結果を再び観察(Observe)することで、迅速な改善サイクルを回していきます。
OODAを取り入れることで、詳細な計画づくりに費やす時間を減らし、現場の実行力と柔軟な対応を強化できるのです。
↓
Observeへ
一度改善して終わりではなく、らせん階段を上るように、継続的に改善します。
企業規模により、最適なアプローチは変わる
ここまできて、企業規模によっては、OODAループなんて無理だという企業さんもいるかと思います。
たしかに、大企業でもはブランド資産が多く、関わる人員も多いため、緻密な戦略が求められる場合が多いかと思います。
しかし、もしスモールスタートが許される環境ならば、OODA的な発想で素早く試すスタートの方が、経営資源も効率的に使えるはずです。
一方、中小企業やスタートアップ企業の場合は、合意形成や承認プロセスが少ない上、リソースも限られます。
私のクライアント様でもOODAで素早く改善した企業こそ、成果を出しています。
ウェブ戦略を作ってしまったよという方へ
ここまで読んでいただいておわかりいただいたかと思いますが、ウェブ戦略が不要と言いたいわけではないので、ガッカリしないでくださいね!
そして、その戦略はしっかり使い倒しましょう。
ガンガン実行して、ガンガン検証します。検証した結果、戦略通りに行かないことがあれば、修正します。
こうすることで、使えるウェブ戦略に変身します。
そうして皆さまの目標が達成されれば、これ幸いです。
まとめ
いかがでしょうか。
戦略は大まかな目標設定さえすれば、ラフで済ませましょう。
観察し(O)→状況判断し(O)→意思決定し(D)→改善する(A)
このOODAループをガンガンまわして、ガンガン成果を出していただけますと幸いです。
ウェブ集客を見直したい企業様へ
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ご相談いただいた方には、OODA導入のチェックリスト資料もお渡ししています。
おまけ
機動力の高い運用にはペルソナが有用です。是非合わせてご覧ください。
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