バナーのクリックを劇的に増やす2つの改善方法:クリック率向上と表示回数最適化の具体的手法
こんにちは。ウェブコンサルタント、井水朋子です。
私は集客を目的としたウェブサイトの制作・分析・コンサルティングを行っています。
集客を目的とした企業サイトの場合、例えば、以下のような導線がある中で、ユーザーを次の段階に進めるポイントとなるのが「バナー」になるわけです。
サービス紹介ページ→フォームページ→送信完了ページ
そのため、「バナーがクリックされたらいいのに」とお悩みを抱えているウェブマーケターは少なくありません。
バナーのクリック数が伸びない原因
- クリック率が低い
- 表示回数が少ない
ここからはバナーのクリック率が低い場合の対処法と表示回数が少ない場合の対処法を紹介します。
バナーのクリック率が低い場合の対処法
バナーのクリック数が低いウェブページには、次のいずれかの3パターンに該当します。
パターン1:ベネフィットが伝わっていない
パターン2:ベネフィットが弱い
パターン3:競合に劣っている
自社のサイトが現状を把握するには、ユーザーテストやヒューリスティック分析が適切ですが、実は簡易的ですぐに実践できる方法があります。
初見のユーザーにサイトを見てもらって、バナーを押すか押さないか、押さない場合のその理由を聞いてみるのが一番早いです。
ベネフィットが伝わっていない場合
次のチェックリストを使って、自社のバナーをチェックしてみましょう。
バナーがクリックできることが一目でわかりますか?
ボタンの使用や「詳しくはこちら」などの文言で、クリック可能であることを示唆する
ユーザーが得られるメリットを具体的に想像できますか?
「売上30%アップ」など、数字や具体的な成果を示す
伝えたいメッセージと画像が一致していますか?
抽象的な画像よりも、サービスや結果を直接的に示す画像があると効果的です。
サイト全体のデザインやブランドイメージと調和していますか?
色使い、フォント、トーンなどがサイト全体と統一されているか確認する
バナーの内容が、配置されているページの文脈に沿っていますか?
記事内容に関連したオファーや情報を提供するバナーを使用する
メッセージが簡潔で、一目で理解できますか?
不要な情報を削ぎ落とし、核心的なメッセージのみを残します。
スマートフォンでも見やすく、タップしやすいデザインになっていますか?
モバイル画面サイズに適したバナーサイズと、タップしやすいボタン設計を心がけます。
アイキャッチにユーザーの注目を集める要素がありますか?
コントラストの効いた色使いや、動きのある要素(ただし過剰にならないよう注意)を取り入れましょう。
バナーから信頼感や安心感が伝わってきますか?
実績数や顧客ロゴ、セキュリティバッジなどを適切に配置する
ユーザーに求める行動が明確に示されていますか?
「今すぐ申し込む」「無料で試す」など、ユーザー視点で具体的な行動を促しましょう。
ロゴ画像が適切ですか?
たとえば記事内の文脈に沿っているリンクは、テキストリンクの方が高いクリック率を得られることがあります。
たとえば記事内の文脈に沿っているリンクは、テキストリンクの方が高いクリック率を得られることがあります。
例えば、サイト分析サービスのバナーで「プロの目線であなたのサイトを診断!」というメッセージは、クリック後に何が起こるか明確でないかもしれません。代わりに「無料サイト診断レポートを今すぐ受け取る」とすれば、ユーザーの行動が明確になります。
ベネフィットが弱い場合
ベネフィットが伝わっているものの、その魅力が十分でない場合は、以下の要素を付け加えることで訴求力を磨くのがお勧めです。
緊急性:今ではないといけない理由はありますか?
例:「今月2回の90%オフ体験会実施中」
限定性・希少性:オファーに希少価値はありますか?
例:「先着10名様限定!特別診断付き」
簡便性:利用のハードルが低いことを伝えていますか?
例:「50分で気軽に体験」
具体性と当事者性:ユーザー個人に向けた具体的な提案になっていますか?
例:「1対1でサイト分析を体験できます」
これらの要素を組み合わせることで、より強力なベネフィットを提示できます。
例えば、「今すぐ申し込み!先着10名様限定の50分無料サイト診断」というメッセージは、緊急性、限定性、簡便性を同時に伝えています。
表示回数が少ない場合の対処法
ここでの表示回数とは、「バナーの表示回数」です。
ページの表示回数ではありません。
バナーを複数配置することにより、同じバナーが複数回表示される可能性がでてきます。
- Tomoko
バナーを置くべき箇所を見直す
ページ冒頭の配置
重要なメッセージをユーザーに即座に伝えられます。
例:ホームページのトップに「新規会員登録で30日間無料トライアル」というバナーを配置。
離脱率が高い箇所への配置
ユーザーの興味を引き、滞在時間を延ばす効果があります。
例:ブログ記事の途中に「関連サービス」のバナーを挿入。
コンテンツ内への配置
ナビゲーションやサイドバーよりも、本文内に関連バナーを配置すると注目されやすくなります。
例:サイト分析に関する記事内に「無料サイト診断」のバナーを挿入。
デバイス別の最適化
モバイルとPCで異なる配置戦略を採用しましょう。
例:モバイルではスクロールに応じて表示されるフローティングバナー、PCではサイドバーに固定バナーを配置。
文脈に基づくバナー配置
ユーザーが閲覧しているコンテンツに関連したバナーを表示することで、クリック率が大幅に向上します。
例:SEOに関する記事を読んでいるユーザーに「SEO改善のための無料サイト診断」というバナーを表示。
CVのハードル調整
バナーがクリックされないのは、ユーザーにとってハードルが高すぎるからかもしれません。
CVのハードルを下げることで、ユーザーの状況に応じて、適切なCVを設定することが重要です。
ハードルが低いCVの例
メールマガジン登録や無料レポートのダウンロードなど、ハードルの低いCVを設定。
ハードルが高いCVの例
無料相談や体験版の申し込みなど、より具体的な行動を促すCVを設定。
最近トレンドは動的なバナー
2024年現在のトレンドとしては、ダイナミックバナー、追従バナー、ポップアップバナーなどがあります。
訴求力が強い分、課題もありますが、うまくいけばクリック率が大きく改善するので、導入を検討してみては。
ダイナミックバナー
ダイナミックバナーとは、ユーザーの行動や興味に基づいて内容が変化するバナーです。パーソナライゼーションが可能です。
訴求力が高い一方、ユーザー情報の収集と分析が必要になります。
追従バナー
最大の利点:重要情報の継続的な露出が可能
課題:ユーザビリティとのバランスを取ること
ポップアップバナー
最大の利点:非常に高い注目度を得られる
課題:ユーザーの不快感を最小限に抑えること
バナー改善に着手せよ
私の17年間のサイト改善の経験上、バナークリック率の向上は、ウェブサイトの収益を直接的に改善する最短距離のひとつでもあり、永遠の課題でもあります。
本記事のチェックリストを活用し、ぜひ改善に役立てていただければ幸いです。
クリック率と表示回数、両面からの改善が鍵となることでしょう。
あなたの行動が、顧客獲得コストの削減と収益向上を実現しますように。
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