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ペルソナとは~ペルソナの必要性と活用とメリット~

公開日:2024.03.25  /  最終更新日:2024.04.10

ペルソナとは
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リアルな顧客の「質感」

皆さんはお客様に直接商品を販売した経験はありますか?
私が以前パソコンを販売をしていた時は、目の前のお客様に合わせて、言葉がけを変えて、その人にあったパソコンをお勧めしていました。
お客様と目を合わせてお話しできれば、その方がどんな言葉にどんな反応するかを感じられます。

一方、オフィスにいる私たちは、どうでしょうか?
お客様と話した経験が少ない人ほど、リアルな「質感」を感じられないのではないでしょうか。

ペルソナとは

ペルソナとは、顧客層の中から特定のニーズや行動パターンを詳しく描写した架空の人物像です。

・どんな家に住んで、どんな服を着て、どんな朝食を食べて、どのように通勤するのか。
・通勤途中はどんなことを考え、どんどんな目標を掲げてていて、どんな課題を抱えているのか。
・休日はどのように過ごすのか。
・人生の目標はどんなことで、どんな性格なのか。
・日頃どんなメディアに接しているのか。
・どんな風にブランドと接点を持つのか。
・そして、どんな商品に心が動くのか。

ペルソナという架空の人物像を通じて向き合うことで、顧客を深層まで理解することで、ニーズやペインポイントの把握、効果的なコミュニケーションを企画できます。

ペルソナの例

良いペルソナ設定例「情報量が多くて作成が大変そう」と思った方でも、本ページ下部で紹介する「ペルソナの設定方法」で作ると、意外とカンタンに作成できます。

ペルソナの由来

古典劇において役者が用いた仮面をラテン語でpersona(仮面)と言います。 

心理学者 カール・ユングが提唱したペルソナ

心理学者カール・ユングは、人間の心理を分析した心理学者です。
1910年代に人間が他者や社会に適応するためにもつ仮面として、ペルソナを提唱しました。
参考:wiki ペルソナ(心理学)

アラン・クーパーが提唱したペルソナ

アラン・クーパーは、ビル・ゲイツが一目置くカリスマエンジニアです。
1995年に出版した著書『The Inmates Are Running the Asylum(和名:コンピュータは、むずかしすぎて使えない!)』の中で、ペルソナの必要性を唱えました。
以降、UXのみならずビジネス全般でペルソナが重要だと言われるようになりました。

ペルソナの必要性~ペルソナを活用しないチームが抱えるリスク~

企業のコミュニケーション戦略の現場でペルソナを活用していないければ、コミュニケーションはターゲットの平均値に合わせがちです。
その結果、漠然としたマーケティングや広報を展開しまいがちです。

  • 好感も不満も抱いてもらえない
  • 他者にはない、自社だけの特徴や強みがない
  • いつまで経っても、第一想起になれない

しかし、あることをして企画をとがらせ、ファンの心をつかむマーケティングができたケースがあります。
それがペルソナの活用です。

マーケティングにペルソナを活用するメリット

企業のマーケティング活動にペルソナを活用するメリットを見てみましょう。

マーケティング部門がペルソナを活用することで改善できるKPIには、様々なものがあります。
これらのKPIは、製品やサービスのマーケティング効果を最大化し、顧客との関係を深めることを目指します。

コンバージョン率の向上

ペルソナに基づいたターゲットマーケティングにより、ウェブサイト訪問者やリードから顧客へのコンバージョン率を向上させることができます。
特定の顧客のニーズや行動を理解することで、より効果的なコミュニケーション戦略を構築できます。

顧客獲得単価の削減

ペルソナを利用して、マーケティングおよび広告キャンペーンをよりターゲットに絞り込むことで、不必要な広告支出を削減し、顧客一人あたりの獲得コストを低減できます。

顧客生涯価値(LTV)の増加

顧客のニーズや関心に合わせた製品やサービスを提供することで、顧客満足度を高め、リピート購買や長期的な顧客関係を促進します。
これは、顧客一人あたりから得られる平均的な収益を増加させます。

エンゲージメント率の向上

SNSやメールマーケティングなど、顧客とのコミュニケーションにおいて、ペルソナに基づいたコンテンツはエンゲージメントを高める効果があります。
顧客が関心を持つトピックや情報を提供することで、より多くの反応(いいね、シェア、コメントなど)を促します。

リード獲得量の増加

ターゲットペルソナに適したコンテンツマーケティングや広告を展開することで、質の高いリードを獲得しやすくなります。
これは、製品やサービスへの関心が高い潜在顧客を引き寄せることにつながります。

ブランド認知度の向上

ペルソナを活用してターゲットに適したマーケティング戦略を展開することで、ブランドの認知度を高めることができます。
適切なチャネルとメッセージを通じて、ブランドの視認性を高め、ターゲット市場内での認知を拡大します。

顧客満足度の向上

ペルソナに基づくカスタマイズされたコミュニケーションや製品提供により、顧客体験を向上させ、顧客満足度を高めることができます。
満足度の高い顧客は、リピート購入や口コミによる新規顧客獲得に貢献します。

収益の向上

上記により、企業の収益性向上やコスト削減が可能となり、マーケティングにおけるROI(投資対効果)が改善されます。既存顧客を最適化すればLTVの改善も可能です。

 

以上、ペルソナが重要だということをお伝えしてきました。

ここからはペルソナの設定方法を紹介します。

ペルソナの設定方法

マーケティング活動を行うためにペルソナを設定する場合(つまり商品開発時にペルソナ不在の場合)は、一番カンタンでベーシックな方法は、ユーザーインタビューからペルソナを作り込むことです。
以下たった4つのステップで作成できます。

ユーザーインタビュー

ターゲット顧客(明確に定義したセグメント)の中からユーザーを選び出し、ヒアリングを行います。
セグメントを設定していない場合は、御社のロイヤルカスタマーが選ぶとよいでしょう。

ヒアリングの際は、ブランドにどのように出会ったかをストーリー立ててヒアリングすると良いでしょう。

ヒアリング内容を言語化

ヒアリング内容を参考にしつつ、ペルソナを作り込みます。
推定して所得レベルや教育レベル、その人の人生の目標や課題を作り込んでいきます。

1.基本情報 名前、年齢、性別
2.背景情報 教育レベル、所得レベル、地理的位置、家族構成、職種・スキル
3.特徴 心理的特徴、行動的特徴、メディア利用傾向
4.人生の目標と課題 人生の目標とする状態(Be)、やりたいこと(Do)、欲しいもの(Have)
5.ブランドとの関係 ブランド認知や競合ブランドの使用歴、満足度など

名前を変え、写真をいれる

ペルソナは架空の人物なので、インタビュー相手が黒田さんなら、ペルソナは黒川さんにするなど、少しだけ名前を変えましょう。
(その場合、チーム内でのあだ名はクロちゃんにするといいかも)
また、顔写真も入れましょう。
平均的な容姿の人にし、ポーズをとった写真は控えます。

ペルソナに奇妙なクセや習慣を入れない

実在する人物は、ちょっと変わったクセを持っている場合があります。それらはペルソナに含めないようにしましょう。
今後のマーケティング施策がひきづられる可能性があります。
大切なことは、ペルソナが実在する人物のように説得力を持たせ、マーケティング施策を精度良く行うことです。

ペルソナを育てていく

ペルソナはただのユーザー像だと考えがちですが、私は違うと思っています。
ペルソナは、「ボウリングのセンターピン」です。

センターピンにボールを当てれば、全てのピンが倒れるし
センタピンを外せれば、ピンは倒れません。

ペルソナを設定すれば終わり、ではなく、進化&最適化させて、「センターピン」に育てていきましょう。

ペルソナの理解&活用を深めるために

エスファクトリーでは、ユーザー体験を見直したい企業様向けに、オンライン相談を行っています。
ご希望の方はフォームよりお申込ください。

ご相談いただいた方には、ペルソナ設定資料を差し上げます。


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